Archive for the ‘ITgeneral’ Category

デジタル時代のニュー・シネマ・パラダイス

木曜日, 7月 22nd, 2004
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不適切な場面を飛ばすDVDフィルタリング技術、米議員が支持(ITmedia)というニュース。
これを読んで思い出したのが、映画『ニュー・シネマ・パラダイス』(Amazon)だ。キスシーンだけ集めたフィルムを見てひとり涙するトト。デジタル時代は、フィルタリング技術をハッキングして集めたキスシーンで涙するのか? 田舎町の牧師のやることだからキスシーンのカットも笑えるけど、フィルタリング技術でカットというのはどうにも味気ない。
茶の間で家族がテレビを見ている時に、ベッドシーンになるとみんな気まずくなって、何となくチャンネルを変える……そういう手動フィルタリングが懐かしいような。

中継時に画像を合成する広告も登場

日曜日, 7月 18th, 2004
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先日の記事で、ラジオの放送遅延システムについて述べたが、今度はテレビの「画像合成広告」。asahi.comによれば、実際には無地の壁なのだが、中継時に画像をはめ込み合成して、視聴者に広告を見せるのだという。

カゴメ、日本航空(JAL)、イオン、ブラザー工業、マスターカード、ジャックスの6社が、各回の表裏ごとに交代で登場した。ある企業の担当者は「実際の看板を作らなくても、世界的な注目の舞台に、限られた時間とはいえ効率的な予算で広告が出せる意味は大きい」と話す。

どんどんバーチャルとリアルの境界が曖昧になっていく、何だか落ち着かない感覚……。

今見聞きしているライブ放送は本当に「ライブ」か?

火曜日, 7月 13th, 2004
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米国ではラジオ放送遅延システムの導入が急速に進んでいるという(HotWired)。「ジャネット・ジャクソンの胸ポロリ」みたいな事件で、放送局に多額の罰金を科せられることを恐れているのだ。
遅延システムは、出演者の卑猥な言葉をビープ音で消せるように使われているわけだが、これが進化してくると、発言をリアルタイムに別の言葉で置き換えることも可能になってくるのではないか。さらには、映像を加工して流すことだってできるかもしれない。
生放送を謳っている番組なのに、出演者の発言・行動は自動的に検閲され変えられてしまう。ニュース中継を信じることもできない。
そういうダークな未来世界が現実になろうとしているのだろうか?

電子マネー対応に交換できないSuica

火曜日, 6月 15th, 2004
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私はどちらかというと新しい物好きで、JR東日本のSuica(スイカ)も発売直後から使い始めた。今年3月20日からは電子マネー機能付きのSuicaも登場したので、その当日、使っているSuicaを電子マネー対応に交換してもらおうと地元の駅に行った。緑の窓口にその旨告げると、交換対応自販機でやってくれという。しかし、自販機にカードを入れても交換のメニューがない。その時は面倒くさくなったので、そのまま放っておいた。

最近は対応する店も増えてきたし、改めて電子マネー対応にしようと自販機に入れてみたが、やはり交換のメニューはない。駅員を呼んでみてもわからない。新宿駅でもやはりメニューが出ない。「新宿駅のこの交換機でチャージすれば、電子マネー対応カードに交換できます」なんてことがでかでかと書いてあるのに、だ。
新宿駅の駅員もすごく悩んでいたが、担当者を呼んで確認したところ、何かの記念など特殊なSuicaは電子マネー対応に交換できないのだそうだ(私のは記念品ではないけど)。交換するのであれば、現在の残金を使い切ってから、いったんSuicaを返却(デポジットの500円が戻ってくる)し、改めてSuicaを購入してくれという(そうでないと、余計な手数料がかかるとのこと)。

詳しいことはわからないが、Suicaにもいくつかのバージョンがあるらしく、初期型など一部のものはデータの転送に対応していないらしい。
それならそうと、自販機に注意書きをちゃんと書いておいてもらいたいものだ。こういうことがあまり話題になっていないところを見ると、電子マネーを使っている人はそれほど多くないのかも。

PCJapan突如休刊

火曜日, 6月 1st, 2004
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ソフトバンクBB恐喝未遂事件の容疑者が執筆していたということを理由に、「PCJapan」が突如休刊することになった(Broadband WatchCNET Japan)。6月13日の7月号も発売されない模様。現時点では、ソフトバンク パブリッシングのWebサイトから編集部の公式ページも削除されているようだ。PCJapanがなかったことになっている!
私も付録の用語事典を編集していたりするから他人事ではないのだけど、編集部には本当に同情する。容疑者が執筆していたからといって、雑誌を休刊すればいいってことなのか?顧客データベースのパスワードが漏れたのはソフトバンクBBの管理体制の問題だろう。PCJapanはアオリ文句は派手だけど、そんなにアングラというわけでもないのでは。しかも、何の経緯説明もなしに、編集部の公式ページまで削除してしまうというのは、(読者に対する説明責任も含めて)ちょっと異常な対応ではないかと思う。

しかし、こうやって有無をいわさず休刊することで、PCJapanに対する同情を集めて有利にこと(復刊して部数アップとか)を進めようとか考えていたりするならば、孫正義氏はやはりタダ者ではないかもしれない(ちなみに、孫正義氏はソフトバンク株式会社およびソフトバンクBB株式会社の代表取締役社長。ソフトバンク パブリッシング株式会社の代表取締役社長は岡崎眞氏)。
(追記:↑やっぱ、んなわきゃないよな……)

クリエイティブ・コモンズのシンポジウム

日曜日, 3月 21st, 2004
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20日にICC(NTTインターコミュニケーション・センター)で行われた「クリエイティブ・コモンズ」のシンポジウムに参加した。
クリエイティブ・コモンズの日本版ライセンス公開記念という意味もあるようで、ローレンス・レッシグ教授による講演のあと、山形浩生氏伊藤穣一氏との鼎談が行われた。
私は、クリエイティブ・コモンズについてそれほどマメに追っているわけでもないし、あまり深く突っ込んで考えているともいえない。そこで、シンポジウムで興味を惹かれた内容だけをいくつか紹介することにする。

(さらに…)

376ページの辞典が付いた『PCJapan』4月号

金曜日, 3月 12th, 2004
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今年も「ハッカー入門」の季節がやってきた!(←何だかなあ……) ということで、『PCJapan』2004年4月号(税込み980円・3月13日(土)発売)の特集1は「春のハッカー入門」、そして特別付録として「ハッカー用語辞典2004」が付いてきます。辞典の総ページ数は何と376ページ、2003年版より40ページ増。「ハッカー」とタイトルに付いているけれど、別にアングラな話ばかり載っているわけではなく、ネットワーク、ハードウェア、ソフトウェアと、IT全般を網羅しています。用語解説はちょっと濃いめ。
昨年と同じく辞典の編集作業を行いましたが、このペースで増えていったら、来年版はいったい何ページになるやら。本気で恐ろしい……。

pcjdic2004.png

グリッドコンピューティング時代の料金体系

月曜日, 9月 1st, 2003
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PC Watch「久夛良木健氏が語る、PlayStation 3とCellの正体」では、これまでは、サーバがなくちゃ出来なかったものが、クライアントの集合体が実は巨大な論理サーバであると言うことになる。など、Cellコンピューティングが描く未来像について久夛良木氏が語っている。
この記事を読んでいて、ふと思った。グリッドコンピューティング時代には、プロバイダの料金体系も変わってくるのではないか。強力なマシンパワーを提供できるユーザーは割引料金でインターネットに接続できるとか。高い演算能力が必要なアプリケーションを利用するには追加料金が必要とか。
また、IT業界の構造も大きく変化するだろう。現在はCPUの性能競争がまだまだ熱いが、グリッドコンピューティング時代には単一マシンの性能はそれほど意味がなくなって、インテルをはじめとしたCPUメーカーの地位も低下すると思われる。ま、そこで主導権を握るというのが、ソニーの戦略なんだろうな。