Archive for the ‘editing’ Category

超てきとー、InDesign入門(その3)

水曜日, 7月 30th, 2003
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(前回からの続き)
レイアウトができたら、あとは「ファイル」→「データ書き出し」(「Ctrl」+「E」)で「Adobe PDF」を選択し、PDFとして書き出せばいい(もちろん紙に印刷してもいい)。ラフレイアウトの出力であれば、オプション設定にそれほど神経質になることはない。必要に応じて「見開き印刷」にチェックを入れるくらいか。
ラフレイアウト作りに便利な、その他の機能も紹介しておこう。
デザイン出しをする時、文字枠だけ薄く印刷されたレイアウト用紙があると重宝するが、InDesignではこれを簡単に作れる。「ファイル」→「グリッドのプリント/書き出し」を選択。「レイアウトグリッド」にだけチェックを入れて印刷するだけである。
図版等を先に配置して後から原稿を書く「先割り」を行う時は、(ラフレイアウト上で)文章の入る位置を「Z」や「N」の記号で表すが、これも実現できる。通常の作業画面で、フレームグリッドを選択し、右クリック。「N/Z」もしくは「文字枠とN/Z」をチェック。先ほどの「ファイル」→「グリッドのプリント/書き出し」「フレームグリッド」にチェックを入れて印刷する。

id_exp5.png

超てきとー、InDesign入門(その2)

火曜日, 7月 29th, 2003
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(前回からの続き)
次は画像を配置してみよう。これも非常に簡単、Explorer等から画像ファイルをドラッグアンドドロップするだけだ。配置した画像は適当にサイズや位置を調整するわけだが、この時注意しなければならないことがある。
InDesignでは、画像枠をドラッグしてサイズ調整する際、そのままドラッグするだけだと「トリミング」になる。つまり、大きな画像の一部だけを切り取って(実際に切り取られるのではなく、見かけ上)表示するのだ。画像の縦横比・トリミングを保ったままサイズを変更したいのであれば、「Ctrl」+「Shift」キーを押しながらドラッグしよう。前回でも述べたが、Ctrlキーを押している間は選択モードになるから、テキストモードと選択モードをいちいちパレットで切り換える必要はない。
さて、画像を配置したらテキスト回り込みの設定を行う。その前に、「ウィンドウ」→「テキストの回り込み」で、テキストの回り込みパレットを表示しておく。テキストを回り込ませたい画像枠を選択(選択モードでなければ、「Ctrl」+クリック)したら、テキストの回り込みパレットで回り込みの種類を選択し、上下左右にどれだけの空きを作るかを指定する。回り込みの種類は、左から「回り込みなし」「境界線ボックスで回り込む」「オブジェクトの形で回り込む」「オブジェクトを挟んで回り込む」「次の段へテキストを送る」となっている。
id_exp4.png

これで本文と画像を配置できた。記事のタイトルや見出しなどは、(グリッドツールではなく)「フレームツール」で適当に置いていけばいいだろう。
このほか、段落スタイル・グリッドスタイルを使えば、テキストのスタイルを簡単に変えられて便利だが、ラフレイアウトを描く程度であれば、以上の手順だけでほとんど事足りるはずだ。(続く)

超てきとー、InDesign入門(その1)

月曜日, 7月 28th, 2003
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先日InDesignを編集ツールとして使うと便利ということを述べたが、具体的な使い方のリクエストがあった(コメント、どうもです!)。そこで、ラフレイアウト作りに必要な最低限の機能だけを説明しよう(私には、それしかできないという事情もある)。
まず、「ファイル」→「新規」→「ドキュメント」(「Ctrl」+「N」)で新規ドキュメントを作成する。最初のダイアログで、用紙サイズや本の綴じ方等を指定するわけだが、ラフレイアウト作りに使うなら、ここで「レイアウトグリッド…」を選ぶのが吉。レイアウトグリッドはInDesignならではの機能で、ページ中に何文字入るかがすぐに把握できるのだ。
id_exp3.png

(さらに…)

正規表現でテキスト編集の効率をアップ

金曜日, 7月 25th, 2003
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以前「編集作業で使うRuby」で、「原稿は通常のテキスト形式で送られてくるわけですが、これを自分で決めたルールで定型化します」と書いたところ、知り合いに「こういう作業は手作業でやってるの?」と聞かれた(コメントはblog上でくれるとうれしいんだが(笑))。こういう作業は「正規表現」を使うと効率的に行えるのだけど、意外に知らない人が多いらしい。たいていのテキストエディタは、正規表現に対応している。
正規表現(Regular Expression)というのは、「ある条件を満たす文字列を表記するための標準的な表記方法」だ。ま、こういう難しげな定義は置いといて。
例えば、一般的なテキストの検索機能では、「行頭にある”■”」という条件で検索できない。ところが、正規表現を使えば検索文字列を「^■」とするだけでいい。こんな感じで、特定の意味を持った記号(メタキャラクタ)を組み合わせることでさまざまな条件を表現できる。
よく使うメタキャラクタは、
・^:行頭を示す
・$:行末を示す
・.:任意の一文字
・+:直前にある文字の、0回以上の繰り返し
・*:直前にある文字の、1回以上の繰り返し
・?:直前にある文字の、0回または1回の繰り返し
・[]:括弧内の文字のいずれか1文字
といったあたりか。ほかにもいろいろあるのだけど、とりあえずこれだけ覚えておくだけでも作業効率がだいぶ違ってくる。
私の場合、見出しや図版参照番号の統一などに正規表現をよく使う。「<図1>」などとなっている図版参照番号を、「【図版:1】」というように変換したければ、検索文字列を「<図([0-9]+)>」、置換文字列を「【図版:\1】」とすればいい。検索文字列の「()」は囲んだ部分の記憶、置換文字列の「\1」でその部分が出力される(メタキャラクタはソフトによって違うので注意)。
正規表現は非常に奥が深く、それだけを解説した本が何冊も出ているくらいだ(『詳説 正規表現 第2版』『正規表現の達人』など)。メールアドレスやURLを探すといったことも簡単に行えるので、覚えておいて損はない。

「非」デザイナーのための、InDesign

水曜日, 7月 23rd, 2003
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私はDTPのデザインは行わない(できない)が、編集ツールとしてアドビ システムズのInDesign(Windows版)を使っている。
ライターさんから原稿が上がってきたら、ざっと内容を読み、そのテキストをまずInDesignに流し込む。図版要素も大まかに貼り付けてみる。原稿量の目安も付けられるし、出来上がりのイメージもしやすい。すぐにその原稿整理に取りかかれない時でも、だいたいの要素をチェックすることで、ライターさんに追加等のお願いを即座にできるというメリットもある(原稿アップからだいぶ経って追加をお願いするのは気まずいものです……)。
デザイン入れでは、文字原稿、図版、大まかなラフレイアウトをデザイナーに渡すわけだが、InDesignでラフを作っていればPDFとして書き出せばいいので、作業もスムーズだ。
上記の作業は、InDesignでなくとも、Quark XPressPageMakerならだいたい同じことができるはず。私は以前PageMakerを使っていたが、これは貼り付けられる画像形式が少なく、いちいち変換作業を行う必要があった。InDesignならPhotoshopファイルやPDFをそのまま貼り付けられる。また、テキスト枠の文字数を表示できるなど、先にレイアウトを決める「先割り」に対応できる点も気に入っている。
Word等のワープロソフトでは、図版配置やテキストの回り込みがあまりにも面倒すぎて実用的ではない。DTPソフトは、一見難しそうに見えるかもしれないが、専門的な細かい設定を気にしなければコンセプトは極めて簡単、ワープロソフトよりずっと直感的に使えるのだ。Wordで段組のレイアウトを作ろうとすると、気が狂いそうになるのだけど、どうやらこれは私だけではないらしい。
企画書やミニコミ紙作りにワープロソフトを使っている人も、一度DTPソフトを試してみてはいかがだろう。値段は多少張るが、それだけの価値はあると思う。

編集作業で使うRuby

金曜日, 6月 13th, 2003
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知り合いから「編集作業でRubyを使っているというのは、具体的にどうしているの?」と聞かれた。
私がやっているのは、

  • ライターさんから受け取った原稿に対して、形態素解析スクリプトをかける。
  • 類義語辞書から適切な候補を選んで修正するスクリプトを実行。
  • 推敲用のスクリプトで最終的なチェックを行う。
  • といったところだろうか。

    ……嘘です。
    実際の編集作業で文章を直すのはけっきょくほとんど手作業になります。用語統一には一部WZ EDITORを使っていますが、これについては別の機会に。
    では、実際にどういう風にRubyを使っているかというと、ある程度書式の決まった細かい記事の整理などですね。

    (さらに…)