WindowsとMacでPIMデータを同期できないものか

3月 7th, 2004
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私はWindowsマシンとMacの両方を使っている。予定表や連絡先等のPIMデータは、Windows上のOutlook 2003で管理しているのだが、これを何とかMac OS XのアドレスブックやiCalと同期したいと常々思っている。アドレスブックやiCalと同期さえできれば、.Macを使って、Webから予定やアドレスも見られるようになるし、何よりiCalなどのインターフェイスが気に入っているのだ。

Exchange Serverを使っているのであれば、WindowsのOutlookとMacのEntourageの両方でExchange Server上のデータを管理できるわけだが、Mac OS X標準のアドレスブックやiCalが使えないから、これは却下。

CLIEなどのPalm OSデバイスを経由することも考えた。現在は、IntellisyncAmazon)を使って、Outlook 2003とPEG-TH55Amazon)の同期を取っている。あとは、MacとCLIEを接続するためのドライバ「Missing Sync」があれば、iSyncで同期するだけ……といけばよいのだが、そうはいかない。


ごく普通にPalm Desktopを使っているだけなら問題ないのだが、Outlookの住所録や予定はCLIEのものより項目数が多い。そのため、Intellisyncのフィールドマップ機能を使って、擬似的にCLIE側の項目数を増やしている。例えば、電子メールアドレスを複数持っている人の場合、CLIE側のメールアドレス欄には、

1番目のメールアドレス<改行>
E-mail 2: 2番目のメールアドレス

と入力される(「E-mail 2: 」はIntellisyncが付加した文字列)。Mac側にはこのような仮想フィールドを解釈する機能がないから、メールアドレス欄に余計な文字列がそのままくっついてきてしまう。これではアドレスブックからメールアドレスを呼び出す際に不便だ。

こうした問題は現状ではスマートに解決できなさそうだが、新しいPalm OS Cobalt(旧称:Palm OS 6)で改善されそうではある。PalmSourceのプレスリリースには、以下のような記述がある。

Improved PIM Applications & Databases. Palm OS Address Book and Date Book are redesigned to support up to 255 fields, providing better interoperability with Microsoft Outlook.

改善されたPIMアプリとデータベース:Outlookとの互換性を高めるため、Palm OSのアドレスと予定表は255項目までサポートするように再設計される。)

Better compatibility with Microsoft Outlook and PC files. PalmSource has also added additional fields to Palm OS DateBook and Address Book, designed to correspond more closely to the information stored on Microsoft Outlook. In addition, Palm OS Cobalt is designed to allow users to transfer PC files directly to Palm Powered devices by dragging them onto an icon on the PC desktop, making it even easier for reading and editing.

OutlookとPC用ファイルとの互換性向上:PalmSourceは、Outlookの情報とより密接に対応できるように、予定表とアドレスに項目を追加する。さらにPalm OS Cobaltでは、PC上のファイルをドラッグ&ドロップで簡単にPalmデバイスに転送できるようになる。)
(追記:PC Watch:塩田紳二のPDAレポートによれば、現行のTungsten T3(Palm OS 5マシン)でもPIMが新しくなり、サードパーティアプリケーションを使わずにOutlookと同期することも可能になったそうだ。塩田氏はPalmOne(旧Palmのハードウェア部門)が出荷するPalm OS Cobaltマシンでは、これをベースにしたものが標準アプリケーションとして採用されるのではないかと思われると予想している)

Palm OS CobaltではMacの公式サポートがなくなるようだが、Mark/SpaceがMissing Syncさえしっかりサポートしてくれれば、PalmはWindowsとMacの同期手段として大きな役割を果たすようになるかもしれない(あ、でもMissing SyncにはPocket PC版もあるから、PalmもPocket PCも条件は同じか)。
(追記:Mark/SpaceのTechnical White Paperによれば、同社のMacintosh Conduit Developer Kit(MS CDK)はCobaltで拡張されたデータベースに対応しているとのこと。MS CDKを使えばWindows用とMac用コンジットのコードをかなり共有することもできるらしい。FAQによればiSyncによる同期も問題なさそうだ。)

それにしても、ケータイWatchの記事を呼んで、ますますiSyncを使いたくなってきた。画像のアイコンは117機種のアイコンが用意されており、ユーザーが自分の携帯電話を接続すると、それに応じてアイコンが表示されます。というのも面白いが、興味を引かれたのは以下の記述。

パソコンでは自宅のメールが追加されることがよくあります。一方、携帯電話の方には別の新しい携帯電話のメールアドレスが入っているとすると、従来これを同期させるのはやっかいでした。iSyncではシンクロさせることで、パソコンのアドレスブックと携帯電話上に両方の新メールアドレスが登録できるのです。従来はパソコンのレコードレベルのシンクロが主でしたが、iSyncではフィールドレベルで同期が可能となっています。

(原文ではデコードレベルとなっていたがこれはレコードレベルの間違いだろう。データベースのレコードとフィールドということだと思う)
これはすごい。携帯シンク Plus for MacPDC用au用)を使い、携帯電話経由でMacと同期してみるか(携帯電話を経由すると同期できる情報がだいぶ制限されてしまうけど)。

3 Responses to “WindowsとMacでPIMデータを同期できないものか”

  1. binWord/blog Says:

    ケータイ経由でWinとMacのPIMデータを同期

    携帯シンク Plus for MacのCDMA版を購入したので、前回書いたようにこれを使ってWindows XPとMac OS XのPIMデータを同期してみる。Windows側のPIMソフトはOutlook2003、Mac OS X側はOS標準のアドレスブック…

  2. 上條幸一郎 Says:

    私も同じ悩みを持っています。こんなソフトがあるようですが、ご存じでしたか?http://www.snerdware.com/groupcal/

  3. Tats_y Says:

    情報をありがとうございます! なるほど、GroupCalはExchangeと予定表を共有できるんですね。
    しかし、Exchangeかあ……。本田雅一氏がPC Watch「週刊モバイル通信」で述べられているように、メリットは大きそうですが、個人で導入するのはちょっと厳しいソフトではあります。
    http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0609/mobile204.htm
    http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0309/mobile231.htm
    ただ、本田氏自身もOutlookとExchangeの組み合わせに、100%満足しているわけではないようですね。
    うーん、試してはみたいところですが、価格も……。
    http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=1622

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