Web2.0てんこ盛りのeduCommons

4月 23rd, 2006
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京都大学で開催されたオープンコースウェア(OCW)の国際会議において、ユタ州立大学のDavid Wiley教授がeduCommonsというOCW向けのマネジメントシステムを紹介した。eduCommonsでは、大学の教員などが少ない手間で講義をOCWとして公開できるようにするためのシステム。今月公開される予定のeduCommons2.0では、ソーシャルブックマークのdel.icio.usとの連携、気になる講義についてのWikiを作成する機能、OCW間にまたがる検索など、「Web2.0」バリバリな機能が満載。ちなみに、Python、Zope、Ploneを使って構築されているとのこと。
Wiley教授は、オンラインコミュニティ形成についての専門家でもある。ちょっとお話しさせていただいたのだが、OCWがテーマの成功した学外オンラインコミュニティはまだないという。会話の中で彼が重要だといっていたキーワードが、「self-organizing」(自己組織化)。eduCommonsのWeb2.0機能はまさにself-organizingなコミュニティ形成を目指したものなのだろう。もちろん、ツールだけでコミュニティが簡単にできるわけではないけど。彼が語っていた成功するコミュニティの条件などについては、また別の記事で。
日本でもOCWを公開している大学は増えつつあるけど、実はそれぞれのコース自体はとてもクローズドだったりする。閲覧・学習した側からのフィードバックを個々のコースに直接は返せないし、ディスカッショングループもない。直接コメントやトラックバックなどを受けるようにすると「荒らし」が起こる可能性もあり、大学側はそれを懸念しているとのこと。ただ、何らかのデータ連係の仕組みがあれば、「人気OCWランキング」のような勝手サイトも立ち上がってもう少し盛り上がるのではないかと思う。すでにOCWでは、IEEEで標準化されたLOM(Learning Objects Metadata)というメタデータを利用しているのだが、これを外部の人間も自由に活用できるようになれば面白いことになるかもしれないと期待している。

One Response to “Web2.0てんこ盛りのeduCommons”

  1. マーケターズ バンク MARKETER’S BANK Says:

    情報共有マーケティング~ソーシャルブックマーク

    emizouです。 WEBマーケティングの世界ではブログにSNSなどが流行ってきた昨年につづき、今年あたりからバイラルマーケティングやソーシャルブックマ…

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