ビデオデッキレンタルに乗り出す「ロクラク」

11月 9th, 2004
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3年前、まだHDDビデオレコーダーが物珍しかった頃、日本デジタル家電というメーカーがロクラクという製品を発売した。当時としては価格の割に性能もよく、私も1台買い、さらにロクラクIIへのアップグレードサービスも受けた。その後、大手メーカーがあっという間にこのジャンルに乗り出してきて、ロクラクの名前を聞くことも少なくなっていた。
ところが、最近日本デジタル家電はロクラクを使ったビデオレンタルビジネスに乗り出したようだ。日本国内にロクラクIIを1台置いておき、海外のロクラクIIからインターネット経由で日本のテレビ番組を録画・再生するというもの。海外に住んでいる日本人にとっては相当魅力的なサービスだろう。


ただ、今年10月には別業者の件で「テレビ番組の録画サービス、東京地裁が差し止め命令」(NIKKEI NETの記事)が出ていたりする。

業者は同県の事務所内に設置したパソコンを海外の利用者に1台ずつ販売。利用者がネットを通じてこのパソコンを操作して番組を録画、海外の自宅などのパソコンに転送できるサービスを行っている。

しかし、裁判所は実質的に録画代行と変わりなく、利用者の私的な複製とは言えないと判断したとのこと。上の記事で

NHKなどは連名で「主張が認められ、デジタル化・ネットワーク化の時代における著作権保護の一つの指標として意義深い」とコメント。

これに対しMatzにっきでは、

いやね、この判決そのものは妥当の範囲内だと思うんだけど、 じゃあ、テレビ局がこのサービスに類似したものを自分で行うとか、 認可した業者に行わせるとか、そういう動きは全くないんだよね。 ということは、結果的には一般消費者に不自由を背負わせるだけではないか。
テクノロジーによって開けた可能性を、 変化した状況に対応していない法律によって潰してしまった例と見える。

とズバリ。同感!
ロクラクの場合は、独自の著作権技術を使ってデータを移動させており、データは必ず1つの場所にしか存在しないという。私としてはこれならまったく問題ないんじゃないのと思う、というかよくやったと思うけど、今後放送業界や裁判所がこれをどう判断するか。著作権問題に、一石を投じることになるか?

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