KDDIのレイヤー地図特許とSVG

4月 14th, 2004
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今年2月、KDDIは「ハイパーレイヤリング特許」を取得した。これは、インターネットで配信される地図や各種情報を重ね合わせて表示する技術。以前は「JaMaPS」と呼ばれていて、私も『Palmスーパー仕事術』の記事で開発者の方々に取材させてもらった。なぜPalm関連のムックで紹介したかというと、Palm上で動作するJaMaPSブラウザがあり、Palm上で地図の重ね合わせができたからだ(現在Palm用ブラウザが公開されているかどうかは不明)。当時のPalm OSデバイスは160×160ドットの解像度しかなかったからあまり実用的ではなかったが、地図がベクトルデータで表現されているため、拡大縮小しても文字や線が見やすく、データ転送もかなり軽かった。複数のサーバー上にあるコンテンツを選んで自由に重ねられるのは面白いと感じた。
「ハイパーレイヤリング特許」では、地図をはじめとしたコンテンツをSVGで配信する。興味深いのは、データにSVGを使う限り、「ハイパーレイヤリング特許」はロイヤルティーフリーで使えるということ(参考:IT Pro ITレポート)。現在、地図情報システム(GIS)では各ベンダーがそれぞれ独自形式のデータフォーマットを使っているが、KDDIの目的は(特許料収入ではなく)SVGを普及させることにあるらしい。
オープンな規格を推進するための道具として、特許を使うというのはかなり意外。各種オープンソースの活動にも影響を与えるかもしれない。

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