IT全般についての記事

2005年09月18日

脳についてのエキサイティングな仮説

考える脳 考えるコンピュータージェフ・ホーキンスはPDA「Palm」の生みの親として知られているが、彼は脳の研究者としての側面も持っている。むしろ脳研究こそ一番のライフワークであり、Palmで稼いだ金で自分の研究所まで作ってしまった。愛・地球博(愛知万博)でパビリオンを待っている間に彼の『考える脳 考えるコンピューター』を読んだのだが、万博会場にいる間、一番知的興奮を味わえたのは実を言えばこの本だった(笑)。
ホーキンスは、従来のニューラルネットワークによるアプローチで人工知能を実現することはできないと断言し、「記憶による予測の枠組み」という理論を提唱する。大脳新皮質では感覚器から入力されたさまざまなパターンが普遍的な表現として記憶され、それを元に常に予測が行われている。これこそが知能の本質だという。大脳新皮質が世界をどう捉えているのか、そしてそれはどのように実現されているのか。私は研究者でも何でもないので理論の妥当性について判断できないが、このあたりの説明は今まで読んだどの解説書よりも平易で説得力があった。
注意しておきたいのは、彼が目指すのは喜怒哀楽を備えた「アンドロイド」ではないということ。大脳新皮質で行われている知能のプロセスを半導体で実現し、新しい産業を興すことが彼の目的なのである。
科学読み物としても一級品だが、いわゆる文系人間(こういう分け方は好きじゃないのだけど)にもいろいろと得るところの多い本ではないかと思う。例えば、大脳新皮質は階層構造をなしており、パターンを普遍化する過程も階層的に行われるというあたり、効率的な学習方法や人の行動を理解するヒントになるのでは。
よく「論理的な考え方」などといったりするが、この論理も大脳新皮質の構造に由来するのである。人間の知能の本質について考えることは、人工知能研究という特定の分野だけでなく、政治、経済、教育、歴史など、人間を対象としたあらゆる分野で大きな意味を持つだろう。

Posted by Tats_y at 17:14
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2005年08月19日

ジェノグラフィック・プロジェクト研究者のブログが公開予定

「ジェノグラフィック・プロジェクト」(Genographic Project)は、DNAから祖先の足跡を辿ろうという試みだ。
CNET Japanによれば、IBMがジェノグラフィック・プロジェクトにノートPCやソフトウェアを寄贈したとのこと。寄贈されたソフトウェアを使うことで、秋には研究者が自分のブログをジェノグラフィック・プロジェクトのサイトで公開することも可能になるらしい。
私もキットを購入して、このプロジェクトに参加している(私のご先祖様についてはこちら)。遺伝子の道のりが地図上に表示されるのはとても面白いのだけど、地道な研究の積み重ねだから、そんなに情報が更新されるわけでもない。今のままだとサイトへのアクセスやキット購入者数が伸びていかないと判断したのかな(キット購入者数は現在6万2000人)。
遺伝子の研究者がどこでどういう調査をしたり、どんなことを考えているのか。地味だけど、興味深いブログコンテンツになりそうなので期待している。

Posted by Tats_y at 11:10
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2005年07月01日

げに騒がしき世界

ここしばらく、QuietComfort2というノイズキャンセリングヘッドフォンを愛用している。
ネットや雑誌でやたらほめられているので「本当かいな」と思っていたのだが、新幹線や飛行機で移動する用件が立て続けに入ったので、この機会に思い切って買うことにした。2週間以内なら返品もできるし。
実をいえば、ノイズキャンセリングヘッドフォンという奴はあまり信用していなかった。4000円くらいの製品を使ってみたことがあるのだが、ホワイトノイズが耳についてしょうがないし、ノイズキャンセリングの効果もあるんだかないんだか。
電車の中で、QuietComfort2のスイッチを入れてみる。シーンとするのではなく、周りの音も割と聞こえる。電車のアナウンスもかなりはっきり聞き取れるレベルだ。静寂ではなく、不快な音が減る感じ。しばらく使っているとその状態が当たり前になってくるのだけど、ヘッドフォンのスイッチを切ると、途端にものすごい騒音がぐわっと押し寄せてきて驚いた。物理的な圧力を感じるほどの騒音に囲まれて暮らしていたとは。
これは音に限らず、情報についても当てはまるんだろうな。けっきょく人間が処理できる情報量はたかがしれているわけで。最近私はメールチェックやWeb巡回などの頻度も意識的に減らして、アウトプットを増やそうと努力しているが、必要な情報を入手しつつバランスを取るのがなかなか難しい。このあたりのうまい方法論や技術が、今後のトレンドになっていくように思う。

Posted by Tats_y at 22:41
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2005年06月19日

北アフリカ発、アラビア半島・インド北部経由、日本行き

DNAから祖先の足跡を辿ろうというのが、「ジェノグラフィック・プロジェクト」(Genographic Project)。参加キットを購入してサンプルを送ったところ、ようやく分析結果が出てきた。
genographic1_small.jpg私の祖先は、31000から79000年前に北アフリカで生まれた「Eurasian Adam」。彼の子孫はアラビア半島に渡り、インド北部を通ってインドシナ半島に移ってきたようだ。インドシナ半島から日本へどのように渡ってきたのか、まだ詳細は不明。日本人はみんなこのルートなんだろうか。もっと北回りのルートを通ってきた部族もいるのかな。
分析結果では祖先のルートが出るだけでなく、そのルート上で(遺伝学的に)大きな意味を持つ出来事や場所が詳しく解説される。そして、自分の分析結果をデータベースに登録することで、さらにプロジェクトが進展し、それにしたがって分析結果も更新されるそうだ。データベースが充実すればインドシナから日本へどのようなルートで渡ってきたのか、そのうちわかるかもしれない。
うーん、ロマンだ。

Posted by Tats_y at 22:29
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2005年04月22日

頬の粘膜細胞を採取して送付

「ジェノグラフィック・プロジェクトの参加キット」(Genographic Project Public Participation Kit)が届いた(以前の記事)。
DNAのサンプルを取るには、キット内に入っている採取用ブラシで頬の内側をこする。で、同じくキット内に入っているチューブにブラシの先っぽを入れる。8時間以上の間隔を空けてこの作業をもう1度行い、フォームに性別を記入したら、サンプルをジェノグラフィック・プロジェクトに返送する。
作業はこれだけだ。調査結果が発表されたら、手元にあるIDを入力することで自分のサンプルに関する情報を見られるようだ。個人情報を保護するため、プロジェクトには参加者の名前等の情報は送られず、サンプルはID番号だけで管理されている。早く結果を見たいものだ。

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Posted by Tats_y at 18:07
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2005年04月18日

アドビによるマクロメディア買収は、Webを変えるか?

米Adobe Systems、米Macromediaを約34億ドルで買収(INTERNET Watch)というニュースは、IT業界において今年一番のビッグニュースではないだろうか。PDFとFlashというリッチコンテンツの両方が組み合わさったら、Webアプリケーションのリッチ化がますます進みそうだ。
アドビ システムズは、自社製品にOperaのレンダリングエンジンを採用をしたりして、マイクロソフト追従型ではない、独自のWeb戦略を進めている。それこそ、今後はOpera Softwareなどを買収して、リッチコンテンツに特化したWebブラウザを開発してもおかしくない気がする。さらに、whatwgなどが絡んできたら、ブラウザ市場は一変してしまうかもしれない。
PDFやFlashを組み合わせたWebアプリケーションが普及すれば、WindowsなどのOSはあくまでWebブラウザを動かすだけの土台にすぎなくなる。Webブラウザさえあればほとんどの仕事はこなせるようになるということは以前から言われていたが、デファクトスタンダードのリッチコンテンツブラウザが登場すれば、その動きは急加速するだろう。すでにアナリストも「AdobeとMacromedia合併で、MSの強敵誕生?」という見方をしている。

もう1つ、アドビとマクロメディアの合併ということで注目しているのがドローソフト。アドビのIllustratorは業界標準になっているが、非デザイナーな私にとって使いやすいとはとてもいえないソフトだ。ドローソフトとしては、昔からマクロメディアのFreeHandの方が数歩先を行っていたように思う(Illustratorにはいまだにコネクタライン機能もない)。合併によって、Illustratorなども機能強化されるとよいが。

Posted by Tats_y at 21:14
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2005年04月13日

自分の祖先がたどった移動の歴史を知る

米National Geographic協会と米IBMが「ジェノグラフィック・プロジェクト」を開始したというニュース(PC Watch)。99.95ドルの参加キット(Genographic Project Public Participation Kit)を買って、自分の頬の粘膜を送れば、分析結果がデータベースに登録され、プロジェクトの進捗状況や、自分の祖先がたどった移動の歴史を知ることができる
参加費がちと高いが、これはすごい。さっそくキットを購入しようとしたのだが、なぜか「指定のアドレスには発送できない」という旨のメッセージが。なんでだろう……。

(2005年4月14日追記)
注文できないのはシステムトラブルだった模様。問い合わせのメールを出したところ、回復したという連絡が来たので、今度こそ注文。
確かIBMって、Web上のサービスに障害が起きると何秒ごとにこれだけの損失が垂れ流されて、責任をトップが取らなきゃならないというようなテレビCMをやっていなかったかな(笑)。
99ドルのキットはけっこう敷居が高いから、得られるサンプルに偏りが出そうな気もする。キットによる収益は実地調査に使われるそうだけど、国ごとの格差はうまく吸収できるのだろうか。
それはともかく、こういう試みはロマンがあってワクワクする。私の顔は濃いと人によく言われるけど、祖先はいったいどこから来たのだろう。

Posted by Tats_y at 15:42
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2005年03月13日

デジタルコードレス電話機に買い換える

だいぶ前から(固定の)コードレス電話機を買い換えようと思っているのだが、なかなか適当な製品がないので悩んでいた。要するにフルコードレス(親機の受話器もコードレス)でデジタルのものが欲しかったのだが、3月になっていきなり製品ラインナップが充実してきた。
まず、3月頭に発売されたパナソニックVE-SV03DL/VE-SV03DW」。それに3月下旬発売のパイオニア「TF-FD1200」だ。

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Posted by Tats_y at 18:37
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2005年02月21日

これからはFAXの時代か?

現在インターネット上を流れているメールの過半数はスパム(迷惑メール)。プロバイダーや受信者側ではさまざまなフィルター等を利用してスパムを遮断しようとするわけだが、100%とはいかないから、メールの信頼性がどんどん下がっている。また、機密情報の漏洩という問題もあったり。
というわけで、信頼できる情報伝達手段としてFAXを売り込むメーカーも出てきた(IT Proニュース)。アプリケーションから印刷先として同社のFAXサーバー専用機を指定すると、相手先にFAXが送られて送信記録も残る。まあ、機能的には従来のFAXソフトとあまり変わらないようだが、他社製品はソフトウエアがほとんど。FaxPress Premierは専用機なので性能や耐障害性に優れているということらしい。
もしかしたら、今後はFAXソフトで使う文字の書体やサイズ、文章のレイアウトなんかについても統一規格が出てきたりするかも? 送信側のメールソフトから「機密」を選べばインターネットではなく、FAXを使って送信。受信側では、OCR(光学式文字認識)機能を使って、元のテキストデータを自動的に復元するとか。しかし、テクノロジーのすさまじい無駄遣いだな……。

Posted by Tats_y at 10:47
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2005年02月03日

うーん惜しい!校正ツール「Just Right!」

ここ最近のジャストシステム関連の話題といえば、松下電器産業がジャストシステムを自社の特許を侵害しているとして提訴していた裁判。これに関しては、完全にジャストシステムの肩を持ちたいな。マイクロソフトの「TABキーでリンクを見付ける手法」とか、もういい加減にしろと思うような特許ばかりで頭痛がしてくる。こんなことをいっていたら、どんなソフトウェアも作れなくなってしまう。Rubyの開発者まつもとさんも強く非難しているけど、こういう特許は無効にしないとソフトウェア産業全体のクビを締めるんじゃないかなあ。

話は変わり、ジャストシステムから校正支援ツールの「Just Right! /R.2」が3月11日に発売される。

"うーん惜しい!校正ツール「Just Right!」"の続きを読む。
Posted by Tats_y at 22:01
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2004年12月27日

モノに頼らない暇つぶし

iPodのバッテリーの持ちが異常に悪くなってきてしまった。フルに充電しても、ひどい時には1、2時間程度聞いただけでバッテリーがなくなってしまう。幸い、AppleCare Protection Plan for iPodに加入しているので、バッテリー交換は無料で行える。さっそくアップルのサポートに連絡し、iPodをリペアセンター宛に発送する。
ところが、年内に返送されるよう送ったはずなのに、状況確認ページでは「該当する受付番号がありません」などといわれてしまう。確かに、状況によっては遅れることもあると書かれてはいるが……。
となると、正月はiPodなしか!? iPodで音楽や語学教材録音したラジオ番組等々を聞くことにもうすっかり慣れてしまっているため、ものすごく落ち着かない。
むむ、Apple Store直営店では、iPodファミリー製品が必ず入ったLucky Bagが40,000円で販売されるという。iPodが年内に戻ってこなければ、1月2日早朝に銀座で並ぶか?
熱くなったところで、相方にガシっと肩を掴まれて正気に戻された。いや、危ない危ない。完全に依存症である。

"モノに頼らない暇つぶし"の続きを読む。
Posted by Tats_y at 18:57
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2004年12月21日

コードレス電話の傍受を誰も気にしないのか?

FAX付きデジタル複合機のMFC-5840CNを導入したので、今まで使っていたFAX電話機をもっとコンパクトな電話機に置き換えようと思っている。この電話機の子機がまた調子悪くて、立てるとノイズがやたら乗る。だから、通話する時は首を90度傾けているか、ソファに寝っ転がってないとダメなのだ。

せっかく買い換えるのだから、親機の受話器もコードレスにしようかなと考えつつ、量販店に行く。パイオニアからはTF-FV220というフルコードレス電話機が出ていてなかなかよさげ。これにしようかなと思い、コードレスの方式を見てみるとアナログ。よく見てみると、周りに置いてある電話機もほとんどアナログ。現行製品でデジタルコードレスなのはパナソニックのVE-GP02DLくらいしかない。
アナログコードレスは傍受・盗聴が簡単というイメージがあるが、店員もやはりそうだという。同じメーカーの製品を隣の家で使っていれば会話が聞こえてしまうこともあるそうだ。随分前からアナログコードレスの欠点は話題になっていたから、今時の製品はみんなコードレスかと思っていたのだが。
別に、機密事項を電話で話すわけではないけど、簡単に傍受できるって気持ち悪くないのか!?
さらに気になるのは、一般の会社ではどうしているのかということ。ネットワークのセキュリティをきちんとしていても、電話機から個人情報が漏れては元も子もない。しかし、デジタルコードレス電話機のラインナップがこれだけ少ないところを見ると、需要も少ないのだろう。(追記:ビジネス用ではデジタルコードレスタイプもいくつか出ているようだ。アナログコードレスの方が電波の飛びがいいという話も?)。
「傍受しにくい」というセールスポイントはわかりにくいしコストアップになるから、メーカーは積極的に製品を出さないのだろうけど……。何だかとっても心配だ。気にしすぎ?

Posted by Tats_y at 14:29
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2004年12月14日

本好きの夢、図書館の蔵書検索が実現する?

Googleが図書館の蔵書も検索可能にするプロジェクトに取り組んでいるというニュース(ITmediaより)。民間企業と公的な組織がうまく協力できているようで、すばらしい。図書館の情報を手軽に取り出せるようになったら、いろいろなコンテンツの作り方も違ってくるかもしれない。従来図書館に足を運んで調べ物をするのはそれなりに手間と金がかかったが、Webサーフィンの感覚で文献にアクセスできるのであれば、分野によっては専門的な研究も個人レベルで行えるようになるのではないか。これまで以上に、プロとアマの境目がなくなってきそうだ。書籍やテレビ番組にしてもネタを探すのが容易になる反面、差別化が厳しくなりそう。
それにしても、いったいどうやって膨大な蔵書をスキャニングするのだろうか。そのあたりのノウハウも知りたいものだ。
日本の国会図書館も、図書のデジタル化を計画しているようだが、進捗状況はどうなんだろう。

(2004年12月22日追記)
MYCOM PC WEBの「シリコンバレー101」より、「第111回
Googleと米図書館の野心に満ちた関係」
という記事。サンノゼ公立図書館では、電子書籍の貸出サービスも行っているという。電子書籍が普及してくると、図書館と書店、貸本屋の境界も曖昧になってくるのかも。

(2005年2月8日追記)
蔵書のデジタル化について詳しく述べた記事。
アウトサイダーが見た図書館(4)~「蔵書のデジタル化」の実態

Posted by Tats_y at 22:17
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2004年12月03日

Skypeでの問い合わせ窓口を開設したブラシメーカー

私は『中堅中小企業 情報化の処方箋』(ソフトバンク パブリッシング)という情報誌で事例取材記事を担当している。第5巻の事例取材でお伺いした共伸技研さんはオーダーメイドの工業用ブラシメーカー。ここは、Web上で売上を公表したり、ユニークな試みをいろいろやっており、面白い話を聞かせてもらった。
同社は12月1日から、インターネット電話ソフト「Skype」での問い合わせ窓口を開設したそうだ(プレスリリース)。
これは面白い。Skypeなら大がかりなシステムを入れなくても使えるから、中小企業で導入が進むかも。

Posted by Tats_y at 15:08
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2004年10月19日

インタビューア待望の音声認識技術、2~3年以内に登場か?

録音したインタビューや講演を原稿にする「テープ起こし」は本当に本当に心から面倒くさい(最近はICレコーダーが主流だが、やっぱりテープ起こしというようだ)。
長めの取材記事はいったんすべての録音内容を起こし、それから構成を練って原稿を書く方が結果的に作業効率がよいようだ(私の場合)。マイクロソフトのOneNote 2003Office 2004 for Macに含まれるWord 2004には、入力していたメモの内容と同期できる音声メモ機能が備わっているから、確認したい部分をすぐ呼び出せる……が、講演ならともかく、インタビュー中に相手の顔も見ずに、キーボードをカチャカチャ打つことは不可能。IT業界にはそういうことに慣れている人もいるかもしれないが、普通の人なら失礼に感じるだろうし、私自身も落ち着いて話を聞けない。

"インタビューア待望の音声認識技術、2~3年以内に登場か?"の続きを読む。
Posted by Tats_y at 15:08
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2004年10月05日

コミュニティサービス技術の知的財産は誰のもの?

日経BP知財Awarenessの記事「独創的なビジネスを知財で守るベンチャー企業」より、株式会社ガイアックス・知財戦略室のインタビュー。

理想は,コミュニティ・サービス業界で使われる技術のうちの絶対的な数量を権利化することである。関連技術はさほど多くないので,多くを押さえることも非現実的なことではない。目的は,競合他社に「コミュニティ・サービス業界の特許はガイアックスがすべて押さえているに違いない」と思わせるような状況を創り出すことである。言い換えれば,「コミュニティ・サービス業界のパイオニアで随一の技術力を誇る会社=ガイアックス」というブランドの醸成である。「まだまだ新しい技術があるに違いない」と思わせるレベルでは意味がない。
知的財産を守ることが企業にとって重要なことはわかるが、ここまでいわれるとねえ……。コミュニティサービスで使われている技術の多くは、たくさんの個人やコミュニティ、オープンソースソフトウェアなどによって成り立っていることも忘れないでもらいたいもの。ちなみに、この会社は以前「ブログ/BLOG」を商標登録しようとして、かなりの反響を呼んだことがある。

Posted by Tats_y at 13:45
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2004年10月03日

ソフトウェア産業の危機は、日本全体の問題を象徴している

コンピュータにあまり興味がない人は、日本のソフトウェア産業が危機にあると聞いてもピンと来ないかもしれない。ゲームソフトなんかもをあんなに輸出しているじゃないかと。
ところが、日本のソフトウェア輸出額は輸入額の1%という何ともお寒い状況なのだ。さすがに偉いさんもやばいと思いはじめ、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が国内のソフト開発力を強化するためにソフトウェア・エンジニアリング・センターを設立することとなった。

ソフトウェアの危機的状況については、前川徹氏の『ソフトウェア最前線―日本の情報サービス産業界に革新をもたらす7つの真実』に詳しい。この本では、なぜ日本のソフトウェア産業の競争力がこんなに低いのかを的確に分析している。
まず、日本で使われているプロジェクトの手法である、ウォータフォール・モデルの弊害。ようするに、要求→設計→開発→テスト→保守と、十分なフィードバックを受けないまま次の工程に進み、後戻りができない。そのため、仕様変更があるとおそろしくコストが跳ね上がってしまう。ソフト自体の信頼性も落ちる。
これはソフトウェアの開発プロセスを変えればいいという問題ではなく、優秀なプログラマが報われない賃金体系(残業してダラダラ仕事したほうが儲かってしまう!)や、下請けに丸投げする企業体質、顧客側の理解不足(ソフトウェアは機械部品とは違うということ)等々の要因が絡み合っているわけだ。ソフトウェア開発に携わっている人だけでなく、システムを発注する立場になった人は、問題点を理解するためにもこの本を読んでおいた方がいい。

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Posted by Tats_y at 14:47
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2004年09月19日

人間に似すぎたロボットを、人間は受け入れられるだろうか

「不気味ですか?「人間そっくり」」(9月18日の朝日新聞夕刊科学面より)
ロボットは見かけが人間に近付くほど不気味になるという記事。1970年代に発表された森政弘・東工大名誉教授の論文では、人間は、おもちゃの人型ロボットよりも人間に似たロボットを気味悪く感じるが、それを通り越した人間と見分けが付かないロボットなら気味悪さは感じようがないとしている。
記事の中で、大阪大の石黒浩教授は、

人が、無意識のうちに人間と思ってしまうようなレベルのロボットをつくるのが目標。そこまですれば、社会に受け入れられるでしょう
と語っている。
うーん、そうかなあ。今でも人間は世界中で、肌の色の違いどころではなく、外見的にほとんど同じ種族でも何らかの差異を探し出して差別しようとしている。大多数の人間が親和感を持てるロボットの開発ってありえるのかな。日本人に受け入れられるロボットは、別の国の人につまはじきにされたりして。
記事では、こうした研究に対して論評はせず、
人間は、見かけがよりリアルなものに対して、「違和」への感受性が敏感になる、という特性を持っている可能性がありそうだ。
とまとめている。

こういう記事を読むと、アイザック・アシモフの「ロボットもの」(最初の作品は何と1940年!)がいかに鋭い洞察力に富んだ作品であったか、今さらながら驚かされる(というか、現実の科学者が彼の著作に影響を受けてきたという面も大きい。先述の森政弘氏もアシモフの作品を読んでいたのではないかな)。
われはロボット 〔決定版〕 アシモフのロボット傑作集『われはロボット』(公開中の映画『アイ,ロボット』の原案)や『ロボットの時代』では、まだロボットのほとんどは完全な人型ではないが、人間とロボットが共存する社会が築かれつつあった。しかし、その後数百年を経た『鋼鉄都市』『はだかの太陽』(これらの作品はミステリ)の時代では、人間に似すぎたロボットは人間に反感を持たれ、地球上からは姿を消す。その後、「銀河帝国もの」へ向かう中でロボットは歴史の裏側に身を潜めていく……(『ファウンデーションの彼方へ』(上)(下)でロボットものと銀河帝国ものがつながってくる)
はじめて『鋼鉄都市』を読んだ小学生の時には、人間側のあまりに過剰な「反」ロボット意識にとまどったが、その後これはかなりリアルな近未来描写、そして人間批評ではないかと思うようになった。
アシモフのロボットもの、銀河帝国もの、そしてファウンデーションものは、読まずに死ぬと人生を3割は損したことになるので、早めに読んでおいた方がいい。
そうそう、ロボットものの集大成『コンプリート・ロボット』がいつの間にかソニーマガジンズからひっそりと(私が気付かなかっただけですが)発売されていた。『われはロボット』『ロボットの時代』の作品はすべてこれにも含まれている。アンドリューNDR114日本では創元SF文庫の『聖者の行進』にしか収録されていなかった「バイセンテニアル・マン」(映画『アンドリューNDR114』原案)や単行本未収録作品も含まれており、これからロボットものをまとめて読むならこれがオススメだ。

Posted by Tats_y at 12:38
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2004年08月05日

PCJapanが10月発売号より復刊

ソフトバンクBB恐喝未遂事件のとばっちりを受けて休刊していたPCJapanが10月13日発売号より復刊する。誌名もそのまま「PCJapan」とのこと。編集方針にも大きな変更はなさそうだ。まずはめでたい。
編集部も、支援の書き込みをしてくださった方々に感謝しておりました。

Posted by Tats_y at 17:52
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2004年07月22日

デジタル時代のニュー・シネマ・パラダイス

不適切な場面を飛ばすDVDフィルタリング技術、米議員が支持(ITmedia)というニュース。
これを読んで思い出したのが、映画『ニュー・シネマ・パラダイス』(Amazon)だ。キスシーンだけ集めたフィルムを見てひとり涙するトト。デジタル時代は、フィルタリング技術をハッキングして集めたキスシーンで涙するのか? 田舎町の牧師のやることだからキスシーンのカットも笑えるけど、フィルタリング技術でカットというのはどうにも味気ない。
茶の間で家族がテレビを見ている時に、ベッドシーンになるとみんな気まずくなって、何となくチャンネルを変える……そういう手動フィルタリングが懐かしいような。

Posted by Tats_y at 17:33
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2004年07月18日

中継時に画像を合成する広告も登場

先日の記事で、ラジオの放送遅延システムについて述べたが、今度はテレビの「画像合成広告」。asahi.comによれば、実際には無地の壁なのだが、中継時に画像をはめ込み合成して、視聴者に広告を見せるのだという。

カゴメ、日本航空(JAL)、イオン、ブラザー工業、マスターカード、ジャックスの6社が、各回の表裏ごとに交代で登場した。ある企業の担当者は「実際の看板を作らなくても、世界的な注目の舞台に、限られた時間とはいえ効率的な予算で広告が出せる意味は大きい」と話す。
どんどんバーチャルとリアルの境界が曖昧になっていく、何だか落ち着かない感覚……。

Posted by Tats_y at 19:29
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2004年07月13日

今見聞きしているライブ放送は本当に「ライブ」か?

米国ではラジオ放送遅延システムの導入が急速に進んでいるという(HotWired)。「ジャネット・ジャクソンの胸ポロリ」みたいな事件で、放送局に多額の罰金を科せられることを恐れているのだ。
遅延システムは、出演者の卑猥な言葉をビープ音で消せるように使われているわけだが、これが進化してくると、発言をリアルタイムに別の言葉で置き換えることも可能になってくるのではないか。さらには、映像を加工して流すことだってできるかもしれない。
生放送を謳っている番組なのに、出演者の発言・行動は自動的に検閲され変えられてしまう。ニュース中継を信じることもできない。
そういうダークな未来世界が現実になろうとしているのだろうか?

Posted by Tats_y at 21:34
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2004年06月15日

電子マネー対応に交換できないSuica

私はどちらかというと新しい物好きで、JR東日本のSuica(スイカ)も発売直後から使い始めた。今年3月20日からは電子マネー機能付きのSuicaも登場したので、その当日、使っているSuicaを電子マネー対応に交換してもらおうと地元の駅に行った。緑の窓口にその旨告げると、交換対応自販機でやってくれという。しかし、自販機にカードを入れても交換のメニューがない。その時は面倒くさくなったので、そのまま放っておいた。

最近は対応する店も増えてきたし、改めて電子マネー対応にしようと自販機に入れてみたが、やはり交換のメニューはない。駅員を呼んでみてもわからない。新宿駅でもやはりメニューが出ない。「新宿駅のこの交換機でチャージすれば、電子マネー対応カードに交換できます」なんてことがでかでかと書いてあるのに、だ。
新宿駅の駅員もすごく悩んでいたが、担当者を呼んで確認したところ、何かの記念など特殊なSuicaは電子マネー対応に交換できないのだそうだ(私のは記念品ではないけど)。交換するのであれば、現在の残金を使い切ってから、いったんSuicaを返却(デポジットの500円が戻ってくる)し、改めてSuicaを購入してくれという(そうでないと、余計な手数料がかかるとのこと)。

詳しいことはわからないが、Suicaにもいくつかのバージョンがあるらしく、初期型など一部のものはデータの転送に対応していないらしい。
それならそうと、自販機に注意書きをちゃんと書いておいてもらいたいものだ。こういうことがあまり話題になっていないところを見ると、電子マネーを使っている人はそれほど多くないのかも。

Posted by Tats_y at 14:04
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2004年06月01日

PCJapan突如休刊

ソフトバンクBB恐喝未遂事件の容疑者が執筆していたということを理由に、「PCJapan」が突如休刊することになった(Broadband WatchCNET Japan)。6月13日の7月号も発売されない模様。現時点では、ソフトバンク パブリッシングのWebサイトから編集部の公式ページも削除されているようだ。PCJapanがなかったことになっている!
私も付録の用語事典を編集していたりするから他人事ではないのだけど、編集部には本当に同情する。容疑者が執筆していたからといって、雑誌を休刊すればいいってことなのか?顧客データベースのパスワードが漏れたのはソフトバンクBBの管理体制の問題だろう。PCJapanはアオリ文句は派手だけど、そんなにアングラというわけでもないのでは。しかも、何の経緯説明もなしに、編集部の公式ページまで削除してしまうというのは、(読者に対する説明責任も含めて)ちょっと異常な対応ではないかと思う。

しかし、こうやって有無をいわさず休刊することで、PCJapanに対する同情を集めて有利にこと(復刊して部数アップとか)を進めようとか考えていたりするならば、孫正義氏はやはりタダ者ではないかもしれない(ちなみに、孫正義氏はソフトバンク株式会社およびソフトバンクBB株式会社の代表取締役社長。ソフトバンク パブリッシング株式会社の代表取締役社長は岡崎眞氏)。
(追記:↑やっぱ、んなわきゃないよな……)

Posted by Tats_y at 00:39
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2004年03月21日

クリエイティブ・コモンズのシンポジウム

20日にICC(NTTインターコミュニケーション・センター)で行われた「クリエイティブ・コモンズ」のシンポジウムに参加した。
クリエイティブ・コモンズの日本版ライセンス公開記念という意味もあるようで、ローレンス・レッシグ教授による講演のあと、山形浩生氏伊藤穣一氏との鼎談が行われた。
私は、クリエイティブ・コモンズについてそれほどマメに追っているわけでもないし、あまり深く突っ込んで考えているともいえない。そこで、シンポジウムで興味を惹かれた内容だけをいくつか紹介することにする。

"クリエイティブ・コモンズのシンポジウム"の続きを読む。
Posted by Tats_y at 13:17
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2004年03月12日

376ページの辞典が付いた『PCJapan』4月号

今年も「ハッカー入門」の季節がやってきた!(←何だかなあ……) ということで、『PCJapan』2004年4月号(税込み980円・3月13日(土)発売)の特集1は「春のハッカー入門」、そして特別付録として「ハッカー用語辞典2004」が付いてきます。辞典の総ページ数は何と376ページ、2003年版より40ページ増。「ハッカー」とタイトルに付いているけれど、別にアングラな話ばかり載っているわけではなく、ネットワーク、ハードウェア、ソフトウェアと、IT全般を網羅しています。用語解説はちょっと濃いめ。
昨年と同じく辞典の編集作業を行いましたが、このペースで増えていったら、来年版はいったい何ページになるやら。本気で恐ろしい……。

pcjdic2004.png

Posted by Tats_y at 12:30
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2003年09月01日

グリッドコンピューティング時代の料金体系

PC Watch「久夛良木健氏が語る、PlayStation 3とCellの正体」では、これまでは、サーバがなくちゃ出来なかったものが、クライアントの集合体が実は巨大な論理サーバであると言うことになる。など、Cellコンピューティングが描く未来像について久夛良木氏が語っている。
この記事を読んでいて、ふと思った。グリッドコンピューティング時代には、プロバイダの料金体系も変わってくるのではないか。強力なマシンパワーを提供できるユーザーは割引料金でインターネットに接続できるとか。高い演算能力が必要なアプリケーションを利用するには追加料金が必要とか。
また、IT業界の構造も大きく変化するだろう。現在はCPUの性能競争がまだまだ熱いが、グリッドコンピューティング時代には単一マシンの性能はそれほど意味がなくなって、インテルをはじめとしたCPUメーカーの地位も低下すると思われる。ま、そこで主導権を握るというのが、ソニーの戦略なんだろうな。

Posted by Tats_y at 10:52
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